【映画感想】昼顔
*地上波(2018年6月25日)を観た感想
上戸彩ちゃんが可愛かった。
あんなお嫁さんに、いってらっしゃいってされたい。
蛍色
映画では蛍が重要な役割を果たしたことはいうまでもない。
蛍を観察しながら逢瀬を重ねる二人、蛍の光を模した鉄道の信号、蛍の光を閉じ込めたかのような指輪。
そして二人が再開する前。
作品の冒頭、紗和ちゃん(上戸彩)がシンポジウムのチラシに北野先生の名前を見つけたシーンでも、緑色の虫が使われていた。
この丁寧さに作品への愛を感じるなあ。
あと、どうでもいいけれど、
海の近くに引っ越す→ナレーション「友だちが潮を引くようにいなくなりました」
ナレーション「虫も殺さぬ顔をして生きてきました」→部屋に入った虫を殺そうと(捕まえようと?)する
の対比がちょっと可笑しかった。
何で北野先生死んでしまうん?
殺すことなかったのに…。死んでほしくなかった。
あのまま紗和ちゃん(上戸彩)と幸せになって欲しかった。
本妻がヤンデレっぷりを発揮し始めたときから、早く車を止めろ! と誰もが思っていただろうに。
傷付いた人たちへの救済? 不倫の報い? 世間が納得しない?
北野先生が亡くなりでもしないかぎり、作品としての落とし所がなかったのだろうか。
「キレイ」に終わらせるためにキャラクターを死なせて、視聴者にやるせなさを残すやり方は簡単だけれど、だからこそ選んでほしくなかった道。
(20180715追記)
蛍は死者の魂っていう言い伝えを、唐突に思い出した。
上戸彩ちゃんが線路に倒れこんだとき、薬指に止まったのは北野先生だったんだね。
(追記ここまて)
最後の子どもたちに泣いた
指輪が蛍色とか、 さわちゃんが新しい命を授かっていたとか、それ以上に、
あの日北野先生の講演を聞いた子供たちが自然や昆虫への興味を持ち続けていて、先生が蛍がいるって話していた場所に実際に遊びにいっていることに感動した。
子供たちが自然をもっと好きになるようにしてあげたこと、興味を育ててあげたことが、北野先生尊い。
北野先生が残した目に見えるもの(新しい命)と、見えないもの(好奇心)と、両方描かれていて綺麗だった。
紗和ちゃん(上戸彩)が、蛍の幼虫が水底にいるって教えてもらったとき、
「見えないけど、いるんだね」
に通底するものを感じる。
あと、子供が指輪を発見して(多分)好きな子にあげるところ。
ちゃんと、眼鏡坊やが可愛い女の子に指輪をあげていて、北野先生(斎藤工)と紗和ちゃん(上戸彩)にオーバーラップさせてるのね。
子供たちの無垢さにもジーンとくる。
海の家的なレストランの人たち
オーナーや絹江さん、あゆちゃんたちは世間の声・目として登場する。
前半は、
あゆ「そーだよ、おばちゃん。ウチの背中みてな」
絹江さん「また止まってるよ!」
と辛辣だった二人。
でも、後半の祭りのシーンでは
「さわにゃーん、ウチの背中みてな。」
「ほら、また手足止まってる!」
と打ち解けてくれていた。
それだけに、北野先生が亡くなった後の世界を考えると辛すぎる。